夕涼み第Ⅲ部会

アニメ・小説を扱うことが多いですが、基本的に何でもありです

目のつけどころを誤っているせいで何を読んだのかが分からない読書感想文

 おもしろい、というか「よくできすぎててすごいなぁ...」という読後の感想。有名すぎる倒叙作品。感想はいくらでも転がっていると思うし、小説を読んだ、映画を見たという人は非常に多いと思うので、本編に関わる感想はこんな感じで。

 

 ...ふと、読んでいて感じたことがある。それは、「花岡靖子が働いていた弁当屋の店名の、ネーミングセンスの良さ」である。その名も「べんてん亭」。べんてん亭。...なんという語感の良さ。べんてん亭...プラスチックの弁当ケースの透明な蓋の奥には、片側に真っ白なご飯、反対側には白身魚のフライに卵焼きでも詰められているのだろうか。それでもって弁当ケース本体外側はリーフグリーンで、揚げ物のコテコテした偉容を感じさせない奇跡の調和。まさにランチ弁当。「べんてん亭」という名前の中に、弁当屋の弁当の究極形を連想してしまう... 「おすすめ弁当」!?たはぁっ!おいしそうだな!

 弁当屋「べんてん亭」。私はあまりの語感の良さに、べんてん亭や、おすすめ弁当が出てくるたびに、そんな、理想の弁当像を頭の中で思い描いていたのだった...

 いや、もし「べんてん亭」というネーミングに重要なキーがあったのがとすれば、教えてください。完全に見落としてます(汗)

 

 ...という具合で、何この感想、みたいなことを、本を読んだりするときに感じることがあります。何に心惹かれるかは人それぞれということで、一つご容赦くだされ...(もちろん本編の内容も楽しんでますよ!ここでは書いてないだけで!笑)

 

 最後の最後で話題脱線(いやずっと脱線してるけど)。最近語感の良さに驚かされた単語その1、「弁当」、または「お弁当」。「弁当」という漢字も、説明のしようがないですけど、なんかいい。その2「むぎ(麦)」。「むぎっ」て感じがするから。(この文章を読んでくれてる人の「...は?」という感想が手に取るように感じられる)

 

てなわけで、『容疑者Xの献身』(東野圭吾、文春文庫)を読んで、でした。